不必要なものを取り除いた生活とは。

重油製品だとか、化学薬品だとか、自家用車だとか、人間の欲を一時的に満たすには大変便利な物が世の中にはたくさん存在するんですね。それらの一部を取り払ったところで、私達人間が生きて行けないかといったら、決してそうではないと思うんです。少々の不便さは生じるけれど、なんとか工夫をして生きていく知恵を私たちは持っています。利便性や欲望を満たすために、私たち人間は随分と長い間この地球に負担をかけてきました。

家族を持つことを意識する年齢にさしかかってきた頃、私はふと暗闇にぽつりと置き去りにされたような気持ちになりました。『この不安定な世の中に、私は本当に我が子を産みおとすことが出来るのだろうか』という漠然とした不安。そこから、私の自然環境に対する小さな小さな心が芽生えて来たように思えます。

自分や自分が大切だと思う人々が、自然と調和して健康に生き続ける環境を維持して行くためには、私には今何が出来るのだろうか?と問うてみた。考えてはみたが、一人の力では、それほど大きなことは出来ない。だけど、環境に意地悪ではない小さな行いを、個人がコツコツとやっていくことはできるんです。どうやら日々の生活の中にひそむ小さな選択肢のひとつひとつが、私たちの未来を左右している様です。

地球にやさしくなりたい気持ち Lave  Herbal Body Care practice If you want happiness for a lifetime - help the next generation. ■ 例えば1
タオル、下着、寝具、洋服等、オーガニックコットンを使用している製品に目を向けてみる。オーガニックコットンは、肌触りや着心地が良いだけではなく、同時に自然にも優しく貢献できる可能性を秘めています。コットンは全世界の80ヶ国以上で栽培されていますが、その農薬使用量は全農作物に使用する農薬の29%を占めていると言われています。毒性の強い化学肥料、土壌改良剤、枯れ葉剤、その他の化学物質が、土壌や水や空気を汚染し、数多くの生物や生態系、人間に多大な害を及ぼしています。

■ 例えば2
食品を出来るだけ無農薬なオーガニック製品にしてみる。人体や環境への安全性が不透明である遺伝子組み換え食品や製品の購入を控える。フランスでは、第二次世界大戦後から農作物の大量生産を目的に、農薬や化学肥料が次々と開発され、農夫が体調不良を訴えたり、アトピーやアレルギーの子供が急速に増えるという現象が起こりました。同時期にドイツでは、石炭や重油ベースの合成洗剤が開発されています。虫や鳥が減少し、自然の生態系までもが崩れ始め、フランス人は考えた。工業生産から排出される環境汚染よりも、広く地球を汚染している産業は、実は農業なのでは...。そこからフランスを中心にヨーロッパ各地で、自然回帰の運動が広がっているそうです。人体にも地球にも優しいのが、オーガニックの本質なのですね。

オーガニック製品は、他の製品に比べると気持ち値が張る物もありますが、私は健康と環境維持への先行投資と思い財布の紐を緩めています...。
 
「環境保護!ジャングルの生態系を崩すな!」とか、自分の生活からとってもかけ離れたところの事に手を伸ばそうと力むのではなく、まずは自分の手の届くところから、視点をかえていこうというカジュアルな姿勢で始めることが大事だと思います。シンプルな生活の中に小規模なエレガンスをぽつんぽつんと加えることで、10年後の自分や地球に期待してみる楽しみが生まれます。